「社員向け、管理監督者向けにアンガーマネジメント研修をしていただけませんか?」
という依頼が、ここ数か月の間に3件ほどありました。昨日も、某企業にて
管理監督者の方たちに研修をさせていただきました。
アンガーマネジメントは、10~15年ぐらい前から、日本でも広まり始めましたが、
元々は、アメリカのロードレイジ(煽り運転)や、DV問題への対応から
始まったプログラムです。
企業のメンタルヘルス問題でも、令和4年度から中小企業も含めて
「ハラスメント対策」が企業で義務化されましたが、特に怒りと関係がある
「パワハラ対策」で、アンガーマネジメントが注目されているのだと思います
アンガーマネジメントは怒りのコントロールを目的としています
「全く怒らない」「怒らない人になる」ことを目指すのではなく、
「怒る時は適切に怒る」ただし、「破滅的、破壊的な怒り方をしない」
ことを目指す心理トレーニングです
色々な手法があるのですが、まずは
・怒りを生み出しているのは他人や出来事ではなく、自分自身である
・他人や出来事はコントロール出来ない
・自分の怒りはコントロール出来る
この原則をしっかりと理解する事が大前提です。もちろん、全て自分が悪いわけでも
全て自分に責任があるわけでもありません
現実的には、人間関係のトラブルに関しては、白黒、善悪、
0か100かで割り切れず、グレーゾーン的なトラブルの方が多いものですが
全て相手や出来事が悪い、自分が100%正しい(相手が100%悪い)
他人も出来事も全てコントロール出来る(したい)と考えていると
どうしても怒りや不満、イライラが募ります
曖昧さ、グレーゾーンをうまく受け流す、柔軟に考え方を変えることが
第一歩ですが、これも「怒りは全てコントロールしなければならない」という考えに
縛られる事も本末転倒ですので、適当に少しずつ、気楽に取り組んでいく事が
宜しいかと思います